インドの茶農園から見るゾウとヒトの共存

海外のゾウさん

こんにちは!ゾウブロガー・ぞう氏です。

皆さんが日ごろ飲まれている紅茶は、インドやスリランカが産地のものが多いと思います。
インドの農園では、紅茶の茶畑にゾウが侵入して追い払うのに命がけなこともあるようです。

インドでは、人とゾウのいさかいは珍しくはない。何千年もの間、共生してきたとはいえ、人がゾウに近づき過ぎるのはやはり危険だ。2018年6月29日にインド南部ムンナル近郊の茶畑で撮影された動画を見ると、そのことを再確認できる。
映像提供者によれば、ゾウ使いの男性と小さなゾウが茶畑で作業していると、別の大きなゾウが1頭近づいてきたという。この野生のゾウは、過去にも攻撃的な行動をとったことで住民によく知られる存在だという。

【動画】茶畑でゾウが突進、追い払うのは命がけ

日本で暮らす我々にとってゾウは動物園でしか見ることができないものですが、ゾウが生息する地域の人々にとっては共存は命がけであることが推察されます。
特に農業を営んでいる人々にとって、生計を立てている土地にゾウが侵入すること、またそれを追い払うために時に命懸けでゾウと戦わなければならないことは難しい問題だと思われます。

また、茶農園には排水溝があり、コゾウが落ちてけがをすることもあるそうです。

アッサム州の茶畑は大半が平地にある。水はけをよくするために排水溝を設けることがあるが、この排水溝に幼いゾウが落ちて脚の骨を折ってしまうことがある。そして、こうしたゾウはけがのために、群れからはぐれてしまうことになるのだ。
政府が支援する野生生物保護プログラム 「プロジェクト・エレファント」 のメンバーで、獣医師のクシャル・コンワル・サルマ氏によると、アッサム州では毎年約100頭のゾウが、中毒や感電などの不自然死を遂げているという。そして、そうしたゾウのうち8〜10頭が、茶畑の排水溝への転落が原因だというのだ。
過去20年で、自然保護団体「インド野生生物トラスト」の獣医師は、181頭の子ゾウを治療したが、そのうち42頭が排水溝に関連したけがだった。ボルジュリ村にある同団体のリハビリ施設の主任獣医師、N・V・アシュラフ・クンフヌ氏によると、元の群れに戻すことができたのは、そのうちわずか18頭だった。家族のもとに戻れなかった子ゾウは、人間によって育てられ、リハビリが成功すれば野生に戻される。

認証制度でなくせ 茶畑の排水溝に落ちる子ゾウ

前述のナショナルジオグラフィックの記事によると、ゾウは背中から落下した際に自力で元の体勢に戻れないのだそうです。特にモンスーンの時期に地面がぬかるむと、排水溝に落ちたゾウが泥で窒息死することもあるとのことです。
インド現地ではゾウの救出チームがそういったゾウ達を助けようとしていますが、成功率も生存率もなかなか厳しい現状があります。

そこで、「エレファント・フレンドリー・ティー」の認証が立ち上がりました。
ゾウにとって危険でない環境で生産された紅茶かどうかを基準に認証が行われています。

 「エレファント・フレンドリー」による認証の基準では、茶畑の排水溝は「幼い個体を含むゾウたちが、水路を安全に渡れるよう角度をつけるか、階段状にしてある」、あるいは、ゾウを傷つけない「格子、暗渠、排水管などを利用した橋がかけられている」必要がある。こうした基準は、農薬や除草剤による中毒、電気柵、有刺鉄線、人間との遭遇など、その他の危険に対しても設けられている。例えば、電線は地下を通すか、ゾウが下を通れるくらい高い位置に設置する必要があり、また農薬は、恒久的な水源から5メートル以内では使用することができない。

認証制度でなくせ 茶畑の排水溝に落ちる子ゾウ

現地インドでも小規模のブランドのみ認証を受けているとのことで、日本にエレファント・フレンドリー認証の紅茶がやってくるのはまだまだ先の話かもしれません。
もし紅茶の生産の背景まで知ることが出来て、その上で「何にお金を使うか」を選ぶことが出来る時代になれば、積極的にエレファント・フレンドリー認証の紅茶を選んでいきたいものです。

一杯の紅茶の向こう側にもゾウがいるということ、そして日本にいるだけではわからないゾウとヒトとの共存について、思いを馳せてみませんか。
いつか、日本で紅茶なり食べ物なりを消費するときにも、まわりまわってゾウによい環境を与えることが出来る世の中になりますように。

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