大森山動物園のアフリカゾウ「だいすけ」が、2021年3月5日、天国へ旅立ちました。
秋田市のあきぎんオモリンの森(大森山動物園)は5日、2頭いるアフリカゾウのうち、雄の「だいすけ」(推定31歳)が死んだと発表した。死因は分かっていないが、両方の後ろ脚の状態が悪く、昨年10月からは部屋の外に出られなくなっていた。
だいすけは元々は野生のゾウで、南アフリカ共和国で生まれた。1990年の推定1歳の時、秋田市政100周年事業の一環として雌の花子(推定31歳、現在は仙台市八木山動物公園)と一緒に来園した。温厚な性格で人を嫌うことがなく、長年にわたって多くの県民に愛された。
大森山動物園によると、飼育下でのアフリカゾウの雄の寿命は長くて40歳ほど。だいすけは来園した頃から歩き方に癖があり、脚に変形が見られ、近年は加齢や体重増加に伴い負担がかかっていた。昨年10月から右後ろ脚の関節が腫れるなどの症状が出始めて屋外展示場に出なくなっていた。
秋田魁新報 大森山動物園のアフリカゾウ「だいすけ」天国へ、推定31歳 より
だいすけは、2020年10月下旬から体調を崩していました。ゾウの生命線ともいえる脚、特に後ろ脚が弱く、だいすけの大きな体躯を支えることに支障があったようです。
大森山動物園の園長・小松守氏のブログの言葉に、だいすけを支えていた方々の気持ちと、きっとたくさんの方々に愛されてきたのだろうな…と感じます。
11月17日は小春日和、数日ぶりにだいすけと面会して、私なりにだいすけの元気さを実感した。それは彼に遊び心が生まれていたことだ。だいすけは小さい頃から、餌の干し草や稲わらなどを食べている時に、自分の頭や背にわざと草やわらを放り上げてみせる茶目っ気ぶりがある。干し草を頭に乗せ、痛いはずの右後ろ脚に体重をかけ、左後ろ脚をブラブラとまるでダンスでもしているようであった(あくまでも私の感想ではあるが・・・)。要はリラックスしているのだ。
ゾウ舎からの帰り、園内を笑顔で楽しむ人々に挨拶させて頂きながら思った。冬のお天道様は動物にも人にも頑張って、そして楽しんで生きろよと応援しているようだった。だいすけ、じっくり療養に励めよ。皆が応援しているからな。
大森山動物園園長 小松守氏のブログ記事 その後の「だいすけ」君のこと より
大森山動物園のだいすけ・花子は、秋田市の市制100周年記念事業の一つ「ゾウとキリンを大森山動物園で見ることができたら」という思いが実現したものです。(大森山動物園園長 小松守氏のブログ記事 アフリカゾウの「だいすけ」君のこと より)
30年前、まだ小さいときに、遠い南アフリカから飛行機に乗ってやってきて、心細くなかったかな、とか、気候の異なる日本の暮らしは慣れるまで大変だっただろう、とか、この度の訃報についてたくさんの思いがよぎります。日本の暮らしで、幸せを感じていたかな…
だいすけ、どうかどうか安らかに、天国で過ごしていてくださいね。日本に来てくれて、秋田で生きてくれて、ありがとう。
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