こんにちは!ゾウブロガー・ぞう氏です。
普段私たちは、無意識に「目の前のものの数を数える」ということを行っていますね。
これを、数量認知能力といいます。
ゾウさんたちの数量認知能力が、私たちヒトに近いかもしれないという研究の成果が出ています。
総合研究大学院大学の入江尚子研究員を中心とする研究チームは、東京都恩賜上野動物園で飼育されているメスのアジアゾウ「ウタイ」を対象にタッチパネルを使った数量認知実験を行い、その研究成果を2018年10月22日、学術雑誌「ジャーナル・オブ・エソロジー」で発表した。
この実験では、46インチの大型タッチパネル画面の左右に、1から10までの2種類の数量をリンゴ、バナナ、スイカで表示し、数の多い方を鼻で選択させた。「ウタイ」は271回のうち181回で正しく選び、その正答率は66.8%であった。
(中略)
これまでにも、グッピーなどの小型魚やカエル、ミツバチ、アフリカライオン、アカゲザル、カラスなどに数を認識する能力があることがわかっているが、「ウタイ」の実験結果によれば、アジアゾウは、数量の差や比、総量に影響されない高度な相対的数量認知能力を持ち、難易度の高いとみられる課題には精密な判断を必要とするという点で、これまで研究対象となった他の種とは異なっている。研究チームは「言語のない種がヒトと類似する相対的数量認知能力を持つことを初めて示すものだ」と述べている。
米コロラド州立大学のジョージ・ウィッテマイヤー教授は、米デジタルメディア「インヴァース」の取材に対して「この研究成果はアジアゾウの数量認知能力を解明するうえで興味深いものだ」と高く評価するとともに、採餌の判断をしなければならない野生のゾウならば、数量認知能力はさらに高まるのではないかとの見解を示している。
まずゾウさんが使える大きさのタッチパネルがあることにびっくりですが、「数が多いほうを選ぶ」ということが正しくできるのはさすがイメージ通り賢いゾウさん!という感じです。
また、ウタイは上野動物園で飼育されているゾウなので普段餌には困りませんが、野生環境下のゾウであれば数量認能力はさらに高まるのではないかというのは興味深い見解です。
ゾウさんは低周波で会話出来たり、感情豊かだったりと人間にはあまり知られていない能力をたくさん持っていますが、今後研究が進みさらに知られざる一面が明らかになることを期待してしまいます。
ゾウさんには魅力がたくさんですね!
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